1. 【結論】筋トレは自律神経に良いのか悪いのか
1-1. 答えは「やり方次第」|適度な筋トレは良い、過度な筋トレは悪い
「筋トレって自律神経に良いの?それとも悪いの?」
この質問に対する答えは、「やり方次第」です。
適度な強度と頻度で行う筋トレは、自律神経のバランスを整え、ストレス解消や睡眠の質向上など、多くのメリットをもたらします。
一方で、過度な筋トレや毎日のハードトレーニングは、交感神経を過剰に刺激し、自律神経のバランスを崩してしまいます。
つまり、「良い筋トレ」と「悪い筋トレ」の境界線を知ることが重要なのです。
1-2. 自律神経に良い筋トレと悪い筋トレの境界線
【良い筋トレ】
- 中強度(最大心拍数の60〜70%)
- 週2〜4回
- 1回30〜60分
- 適切な休息日を設ける
- クールダウンを行う
【悪い筋トレ】
- 高強度トレーニングを毎日
- 90分以上の長時間トレーニング
- 休息日なし
- 夜遅い時間の激しい運動
- 疲労が溜まっても続ける
この記事では、科学的根拠に基づいた「自律神経を整える筋トレ」の正しい方法を徹底解説します。
2. 自律神経の基礎知識|交感神経と副交感神経
2-1. 自律神経とは?
自律神経は、私たちの意思とは無関係に、心臓、血管、消化器、呼吸などをコントロールしている神経系です。
大きく分けて2つの神経があります。
交感神経:活動モード
- 心拍数を上げる
- 血圧を上昇させる
- 血管を収縮させる
- 緊張・興奮状態を作る
副交感神経:リラックスモード
- 心拍数を下げる
- 血圧を下降させる
- 血管を拡張させる
- 回復・休息状態を作る
健康な状態では、この2つがバランスよく切り替わります。
2-2. 自律神経のバランスが崩れるとどうなる?
自律神経のバランスが崩れると、以下のような症状が現れます:
- だるい、疲れやすい
- 不眠、眠りが浅い
- 頭痛、めまい
- 動悸、息切れ
- イライラ、不安感
- 冷えやのぼせ
- 食欲不振、胃腸の不調
これらの症状が続く場合は、自律神経失調症の可能性があります。
3. 【良い面】適度な筋トレが自律神経に与える効果
3-1. 副交感神経が活性化してリラックス効果
適度な筋トレを行うと、運動後に副交感神経が優位になることが研究で明らかになっています。
運動中は交感神経が働いて体を活動モードにしますが、運動後はその反動で副交感神経が強く働き、深いリラックス状態になります。
この切り替えがスムーズに行われることで、自律神経のバランスが整うのです。
3-2. ストレス解消に効果的
筋トレには、ストレスを軽減する効果があります。
セロトニンの分泌 幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが増加し、精神が安定します。
エンドルフィンの作用 天然の鎮痛剤とも呼ばれるエンドルフィンが分泌され、多幸感や爽快感を感じられます。
コルチゾールの適正化 適度な運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールを適正なレベルに保ちます。
3-3. 睡眠の質が向上する
適度な筋トレは、睡眠の質を大きく改善します。
運動によって体温が上昇し、その後体温が下がるタイミングで眠気が訪れます。また、運動後の疲労感が適度な眠気を誘い、深い睡眠を得やすくなります。
さらに、成長ホルモンの分泌が促進され、筋肉の回復だけでなく、自律神経の回復にも役立ちます。
3-4. 血流改善と体温調節機能の向上
筋トレで筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、体温が上がりやすくなります。
血流が改善されることで、末梢血管まで血液が届きやすくなり、冷え性の改善にもつながります。
体温調節機能が向上すると、季節の変わり目の寒暖差にも強くなります。
4. 【悪い面】やりすぎ筋トレが自律神経を乱す理由
4-1. 過度な筋トレで交感神経が優位になりすぎる
高強度のトレーニングを毎日続けると、交感神経が常に優位な状態になり、体が休まりません。
これをオーバートレーニング症候群と言います。
交感神経が働きすぎると:
- 常に緊張状態
- 夜になってもリラックスできない
- 睡眠の質が低下
- イライラしやすくなる
- 疲労が蓄積する
4-2. 筋トレ後に眠れなくなる理由
夜遅い時間に激しい筋トレをすると、交感神経が興奮したまま寝る時間を迎えることになります。
体温も上がったままで、副交感神経への切り替えがうまくいかず、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
寝る3時間前までに筋トレを終わらせることが重要です。
4-3. オーバートレーニングの症状チェック
以下の症状が3つ以上当てはまる場合は、オーバートレーニングの可能性があります:
□ 慢性的な疲労感
□ 不眠、睡眠障害
□ 安静時心拍数の上昇(普段より10以上高い)
□ イライラ、情緒不安定
□ やる気が出ない、うつ症状
□ 免疫力低下(風邪をひきやすい)
□ 食欲不振 □ 集中力の低下
□ 運動パフォーマンスの低下
□ 筋肉痛が長引く
当てはまる場合は、すぐにトレーニング量を減らすか、1週間程度休息を取りましょう。
4-4. 毎日の筋トレが逆効果になる理由
筋肉の回復には48〜72時間必要です。
毎日同じ部位を鍛えると、筋肉が回復しないまま再び負荷をかけることになり、筋肉は成長しません。
それどころか、疲労が蓄積し、自律神経も回復する時間がなくなってしまいます。
休息日は筋肉と自律神経の両方にとって必須なのです。
5. 【重要】自律神経に良い筋トレの運動強度
5-1. 運動強度とは?目標心拍数の計算方法
運動強度とは、運動の「きつさ」を数値化したものです。
最大心拍数の計算 220 − 年齢 = 最大心拍数
例:30歳の場合 220 − 30 = 190(最大心拍数)
目標心拍数ゾーン
- 低強度:最大心拍数の50〜60%
- 中強度:最大心拍数の60〜70%
- 高強度:最大心拍数の70〜85%
- 超高強度:最大心拍数の85%以上
5-2. 自律神経に良い運動強度は「中強度」
自律神経を整えるのに最適な運動強度は、最大心拍数の60〜70%です。
これは「ややきつい」と感じる程度で、会話ができるくらいのペースです。
30歳の場合:190 × 0.6〜0.7 = 114〜133(目標心拍数)
この範囲で運動すると、交感神経が適度に刺激され、運動後に副交感神経がしっかり働きます。
5-3. 高強度トレーニング(HIIT)の注意点
HIITなどの高強度トレーニングは、短時間で高い効果が得られる反面、自律神経への負担も大きくなります。
高強度トレーニングのルール
- 週1〜2回まで
- 必ず休息日を設ける
- 体調が悪い時は避ける
- 初心者は控える
高強度トレーニングは上級者向けです。自律神経を整えることが目的なら、中強度を選びましょう。
6. 【重要】自律神経に良い筋トレの頻度
6-1. 週何回がベスト?科学的に推奨される頻度
自律神経を整えながら筋力をつけるには、以下の頻度が理想的です:
初心者(運動習慣がない人) 週2〜3回、30分程度
中級者(運動習慣がある人) 週3〜4回、45分程度
上級者(トレーニング経験豊富) 週4〜5回、60分程度(部位別分割法)
6-2. 毎日筋トレはNG!休息日の重要性
筋肉の超回復には48〜72時間必要です。同じ部位を連日鍛えるのは逆効果です。
また、自律神経も回復する時間が必要です。休息日を設けることで、副交感神経が働き、体が回復モードに入ります。
休息日にできること
- 完全休養
- 軽いウォーキング(20〜30分)
- ストレッチ、ヨガ
- マッサージ、入浴
6-3. 部位別分割法のすすめ
週4回以上トレーニングしたい場合は、部位を分けて行いましょう。
例:週4回の分割法
- 月:胸・三頭筋
- 火:休息
- 水:背中・二頭筋
- 木:休息
- 金:脚
- 土:肩・腹筋
- 日:休息
これなら、各部位に十分な回復時間を確保できます。
7. 時間帯別|自律神経に良い筋トレのタイミング
7-1. 朝の筋トレ
メリット
- 交感神経を活性化し、1日のスタートを切れる
- 代謝が上がり、脂肪燃焼効果が高い
デメリット
- 体が温まっていない
- 怪我のリスクがやや高い
おすすめ 軽めのトレーニング、ストレッチ程度にとどめる。
7-2. 昼〜夕方の筋トレが最も効果的
昼から夕方(15時〜18時)は、最もパフォーマンスが高く、怪我のリスクも低い時間帯です。
体温が高く、筋肉も柔軟で、筋トレに最適です。
7-3. 夜の筋トレの注意点
夜の筋トレは、寝る3時間前までに終わらせることが重要です。
それ以降に激しい運動をすると、交感神経が興奮したまま寝ることになり、睡眠の質が低下します。
夜遅くなる場合は、軽めのストレッチやヨガにとどめましょう。
8. 自律神経を整える筋トレ|実践テクニック
8-1. ウォーミングアップとクールダウンは必須
ウォーミングアップ(5〜10分)
- 軽い有酸素運動(ウォーキング、ジョギング)
- 動的ストレッチ
- 心拍数を徐々に上げる
クールダウン(5〜10分)
- 軽い有酸素運動
- 静的ストレッチ
- 深呼吸でリラックス
クールダウンを省略すると、交感神経が優位なままになり、自律神経の回復が遅れます。
8-2. 筋トレ中の呼吸法
呼吸を止めると血圧が急上昇し、心臓や血管に負担がかかります。
正しい呼吸法
- 力を入れる時(筋肉を収縮させる時):息を吐く
- 戻す時(筋肉を伸ばす時):息を吸う
- 呼吸を止めない
呼吸を意識することで、自律神経への負担が軽減されます。
8-3. 筋トレ後の入浴法
筋トレ後の入浴は、副交感神経を活性化させる絶好のチャンスです。
おすすめの入浴法
- 温度:38〜40度(ぬるめ)
- 時間:15〜20分
- タイミング:筋トレ後1〜2時間後
熱すぎるお湯は交感神経を刺激するので避けましょう。
9. 自律神経に特に効果的|加圧トレーニング
9-1. 加圧トレーニングが自律神経に良い理由
加圧トレーニングは、腕や脚の付け根に専用のベルトを巻いて血流を制限しながら行う運動法です。
自律神経への効果
- 低負荷で効果的(オーバートレーニングの心配なし)
- 短時間(45分)で完結
- 血流が一気に回復することで血管機能が向上
- 運動後に副交感神経が強く活性化
- 睡眠の質が向上
通常の筋トレより自律神経への負担が少なく、効果が高いのが特徴です。
9-2. 大阪で加圧トレーニングなら「BEZEL」
自律神経を整えながら筋力をつけたい方には、大阪の加圧トレーニング専門ジム「BEZEL(ベゼルがおすすめです。)
BEZELの特徴
- 加圧トレーニング専門の熟練トレーナー
- 一人ひとりの体調や目標に合わせた個別プログラム
- 体調の状態を考慮した指導
- 短時間で効率的に体を変えられる
- 運動が苦手な方でも安心
こんな方におすすめ
- 筋トレで自律神経が乱れた経験がある
- 短時間で効率的にトレーニングしたい
- 運動不足だけど激しい運動は苦手
- 季節の変わり目に体調を崩しやすい
10. まとめ|筋トレで自律神経を整える5つのポイント
ポイント1:適度な強度を守る
最大心拍数の60〜70%(中強度)がベスト。「ややきつい」程度で、会話ができるくらいのペース。
ポイント2:適切な頻度を守る
週2〜4回、必ず休息日を設ける。毎日はNG。
ポイント3:時間帯を考慮する
昼〜夕方がベスト。夜は寝る3時間前までに終わらせる。
ポイント4:クールダウンを必ず行う
5〜10分のストレッチと深呼吸で副交感神経を活性化。
ポイント5:体の声を聞く
疲労が溜まったら休む勇気を持つ。オーバートレーニングは逆効果。
筋トレは、正しい方法で行えば自律神経を整える最高の手段です。
しかし、やりすぎは禁物。適度な強度と頻度を守り、休息をしっかり取ることが何より大切です。
「もっと詳しく知りたい」「自分に合ったトレーニングプログラムを組みたい」という方は、専門家に相談することをおすすめします。
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